修繕積立金の目安  長期修繕計画・修繕積立金を見直して潤沢な修繕積立金会計が必要

 「マンションの修繕積立金、実態の2倍必要!国土交省」(12/4/19 日経)

                 皆様のマンションの修繕積立金は大丈夫でしょうか

 平成23年4月18日、国土交通省から「マンションの修繕全積立金に関するガイドライン』が公表されました。報道発表資料には「修繕積立金の当初月額が著しく低く設定される等の例もみられ、必要な修繕積立金が十分に積み立てられず、修繕工事費が不足するといった事例も生じている」と厳しく指摘し、ほとんどのマンションで修繕積立金が将来必要となる実際の工事代金より著しく少ないと警告を発しています。分譲マンションの修繕積立金が安すぎるのではないかという疑念が以前からありましたが、この度国土交通省が目安を公表しました。


  必要な金額の目安平均で「約200/u・月」、実態は平均で「約95円/u・月」

 同省は84のマンションの実例をしらべて、毎月の積立額の目安を算出しています。ガイドラインで示された修繕積立金の目安によれば、実際に必要な金額は、「約200円/u」であるのにかかわらず、リクルートが調べた首都圏の新築マンションの平均は「約95円/u・月」程度が実態です。もしもこのままの状態で行きますと20年過ぎた二回目の大規模修繕では、全然足りないことになり、追加負担金・一時金の徴収ということになります。


  分譲時には、修繕積立金は低めに設定されています!

 一般に分譲マンション販売において販売時の段階で「修繕積立基金」(20万から30万円)をセットにして、毎月の修繕積立金が極端に低額にして販売しやすいような方法がとられていますが、これは、当然第一回目の大規模修繕工事でその修繕積立金基金とそれまでに積み立てた修繕積立金はほとんど使い切ってしまいますが、その後の対応が出来ていないマンションが多く見受けられます。確かに販売時には段階的引き上げが、予定されていますが、分譲後は分譲会社は無関係となり、管理会社と管理組合に決定に任されていますので見直しがされないままになっているマンションが多く見られます。

 このため、国土交通省は、先ず、新築マンションの購入予定者に対し、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示し、分譲業者から提示された修繕積立金の水準等についてそれが適正であるかの判断するための資料を提供しようと、「マンションの修繕積立金に関するガイドラインを作成し」、公表した次第です。


 国土交通省の修繕積立金に関するガイドラインの狙い

修繕積立金の積立方法には、計画期間中、均等に積み立てる「均等積立方式」と当初の積立額を抑え段階的に値上げする段階増額積立方式」があります。

 一般的に、新築マンションの場合は、分譲業者の販売政策で、売る易くするため、購入者の当初月額をの負担を軽減するため「段階増額積立方式」がほとんどです。売主の分譲業者は、将来的に修繕積立金が大きく不足することを認識しながらも、将来的な不足分については、分譲会社のの子会社、関連会社であるマンションの管理会社からの後年になってからの「値上げ提案」で賄ってゆく方法で理由づけして販売をしてしまうというやり方が、一般的に管理には無関心な区分所有者がほとんどという背景に乗じて、広く行われている実態があります。しかし、最近、予定時期に来て「段階増額方式」で予定どうりに増額しようとしても、区分所有者の合意形成ができず、しばしばトラブルになり、修繕積立金が不足する事例がしょうじており、今後更に、修繕積立金が不足するマンションが増加傾向にあります。

 このため、ガイドラインでは、将来にわたり安定的な修繕積立金を積み立てる観点から、均等積立方式」が望ましいとし、あわせて、分譲業者に対して、宅建業法に基づく重要事項で修繕積立金の額やその設定の考え方を購入予定者説明する際に、ガイドラインを活用するように促しています


皆様の修繕積立金は足りていますか?

        ガイドラインの目安を活用してザクッと確かめてみませんか

 このガイドラインは、新築のマンション購入予定者向けに公表されたものですが、これは、皆様のお住まいになられているマンションについても修繕積立金が十分に積み立てられているかどうかの目安としても重要な情報となります。ガイドラインによりますと、均等に積み立てることを前提にした専有床面積(1u)あたりの平均額は、200円前後で、総床面積が大きいマンションほど額は下がりますが、超高層(20階以上)のマンションでは外壁塗装に特殊な足場が必要となることや共用部分の占める割合が高くなること等の事情を踏まえて若干高い額を示しています。このガイドラインの修繕積立金の平均値200円/uでザクッとではありますが皆様のマンションの積立金の必要額を簡便に知ることができます。たとえば、70uの専有面積のマンションであれば、

               200円×70=14,000円

でこのマンションの修繕積立金の必要額の目安は月額14,000円ぐらいと概略を調べることができます。

国土交通省のガイドラインでは更にマンションの階数、建築延面積ごとに細かくしめされています。

               【 専有面積当たりの修繕積立金の額 】

       (階数)     (建築延床面積)      (平均値)(事例の2/3が含まれる幅)

      15階未満   5,000u未満            218円    (165円〜250円)

               5,000u以上10,000u未満  202円     (140円〜265円)

               10,000u以上          178円     (135円〜220円)

      20階以上                        206円     (170円〜245円)

     *(15階から20階以上は15階未満の目安と20階以上の目安との間に収まるものとする

      ○ 修繕積立金の額の目安=マンションの専有面積×該当の数値


               【 マンション1戸(80uとする)に必要な修繕積立金の目安 】

     15階未満のマンション

       50戸未満           平均17,440円(10,300円〜20,000円)

       50戸から100戸未満    平均16,100円(12,000円〜21,200円)

       100戸以上          平均14,240円(10,800円〜17,600円)

     20階以上の超高層マンション

                           平均16,480円(13,600円〜19,600円)

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以上には機械式駐車場が含まれていません。更に増額するマンションも!

 機械式駐車場がある場合には、上記の費用に加え、

(機械式駐車場の1台あたりの修繕工事費)×台数×(各戸のマンション全体のに対する専有面積割合)

で算出した額をくわえなければなりせん。

       【機械式駐車場の一台当たりの修繕工事費(月額)】(マンション修繕積立金ガイドライン)

           (機械式駐車場の機種)        (修繕工事費)

           ・2段(ピット1段)昇降式          7,085円

           ・3段(ピット2段)昇降式          6,040円

           ・3段(ピット1段)昇降横行         6,540円

           ・4段(ピット2段)昇降横行        14,165

     ○ 一戸あたりの加算額  修繕工事費×台数×専有面積/総専有面積

     2段昇降式で駐車台数30台の場合 総戸数50戸 で均等負担の場合一住戸あたりの負   担額は

          7,085円×30台×1/50=4,251円

    である。これを各戸の必要修繕積立額に加えなければなりません。

  **機械式駐車場の修繕工事費を駐車場使用料収入で賄う間合いは加算の必要はありません


修繕積立金の見直しは早ければ早いほど良い!

 皆様のマンションで月々払っている修繕積立金が国土交通省の修繕積立金の示す目安に照らして差がないか、分譲会社や管理会社の提示する長期修繕計画にも目を通して計画期間のトータルの金額が極端に少ないことはないか、数年のうちに大きな値上げがないか等チェックしてみることも必要です。

 将来に禍根を残さないために、あらためて長期修繕工事計画を見直し修繕積立金が適正な額であるか検討することが必要です余裕をもった修繕積立金があると不測の事態に円滑に対応でき、またそれはアップグレイドの改修等の選択肢が増え資産価値を高めることにつながります。それは早ければ早いほど組合員の負担が軽くなりなります。

 

修繕積立金等の詳しい相談は、『NPO法人マンションサポートあいち』へお気軽にご相談ください。

 
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